5月ヴァイオリン製作教室レポート①
5月23日(月)の教室レポートです。
はじめは質問&お話タイムです。
「バイオリンを作っていて、どうして立体感のないのっぺりした形になるのでしょうか?」
この教室では、板を削っていく音を聴きながら、その音を合わせていく(フォノグラム)ことで、共鳴力の高い楽器を作ることを試みています。
フォノグラムを使って製作した共鳴力の高いバイオリンは、見た目にも丸みのある生き生きとした形になります。
でも、音の違いを認識できずに、削りすぎてしまって作ったバイオリンはのっぺりした形になってしまうということでした。
↓音が聴けていないと、板の丸みのある部分を削り過ぎてしまう
良い楽器作るためには、音をより細かく聴き分けていくいく能力が必要になります。
「知識を覚えることではなく発想を理解することが大切」
NASAでは、人間の脳にデータ(知識)をインプットすることが、技術として既に確立されているそうです。
でも、知識をインプットすることはできても発想を生み出すことはできない。
発想を生み出すのはコンピュータではできません。
今は、インターネットを見れば、知識はいくらでも手に入る時代です。
だったら最低限必要な知識を覚えていれば、頑張ってたくさん覚える必要はありません。
より大切なのは発想力。
自分だったらどう考えるか?
この人はどういう発想でこんなことをしたのか?という観点が大事。
発想とは、心の動きです。
フォノグラムは心の動きを反映したものです。
心の動きがそのまま楽器に現れます。
「感応は究極の模倣」
前回の記事でも書きましたが、主催のおのださんが、一ヶ月間までは、全く理解できかったフランスのある数学者の本を、だんだん理解できるようになってきたという話。
一日中持っていたり、パッとページを開いたり、グロタンディークはどう考えたんだろう?どう発想したんだろう?ということを一ヶ月、二ヶ月とずっと思い続けることで、だんだん本の内容が理解できるようになってくるそうです。
その人の気持ちになる、発想を理解する、徹底的に真似する
それが感応につながります。
レポート②へ続きます。
投稿:つちはし けんいち