フォノグラムとは何か?「次元の話」〜6月教室レポート①〜
6月の教室レポートです。
この教室では、フォノグラム(音の図形)とは何かということを頭で理解し身体でも体感するということを一つのテーマとしています。
今回は「次元の話」からフォノグラムとは何の情報を表したものか?についてお話しします。
上の図は立方体を描いたものですが、実在する立方体ではありません。3次元の立方体を2次元の紙に描いたものです。
上の図は2次元の紙に書いた立方体の情報をさらに1次元の線に書き表したものです。
このように物体に光を当ててその影を写すことを射影(projection)といいます。
参考:ルネサンス以降、自然科学が発達し、絵画にもこの射影が用いられるようになりました。
(光の画家 フェルメール)
上図は3次元を2次元や1次元に射影して表しているわけですが、3次元の情報を2次元に移した場合、3次元の本体の情報と同じではありません。つまり次元を低くすると、実体よりも、情報は失われます。
ただ、実体そのもの情報ではないとしても、実体を把握する為の手がかりとなる情報はあるはずです。
ここで逆に次元の低い方から、高い方の予測はできないだろうか?ということを考えてみます。
例えば4次元のものを3次元から持ってくることは可能か?
このとき次元間の関係を調べてみることが手がかかりになります。
左の図から3次元の図形は、「点一つに対して線が3本」出ています。2次元は「点1つに対して線が2本」出ています。1次元は「点1つに対して線が一本」。0次元は「点1つに対して線が0本」です。
ということは、4次元の図形は「点1つに対して線が4本」出ている図形かなと推測することできます。また、次元が上がるに連れ、元の図形をもう一つコピーして図形同士を線で繋ぐということを行っています。
そのような図形を描いてみると、下の図のようになります。
これは、4次元の図形を2次元平面に描き表したもので、4次元そのものではありませんが、4次元の世界を知る為の一つの手がかりにはなります。
※上の図は4次元の世界を推測する為の一つのアイデアです。物理の世界では、3次元の物体に時間を加えたものを4次元と考えているそうです。
このように、感覚的には実感のわかない世界のものでも、表記可能なものを手掛かりとして、推測することができます。
ではフォノグラム(音の図形)とはどんな情報を書き表したものなのか?
次回に続きます。
投稿者:土橋 健一